ライツ純正フィルムマガジン(パトローネ) FILCA

どん。買いました。1980円。これは100ftとかの長尺フィルムを切ってカメラに装填する用の純正パトローネです。フィルムを装填するときは暗室で行います。

真鍮製。上面に側面の窓を開け閉めするためのノブがある。左の板バネは、そのロック機構。

f:id:nekomochin:20180331110440j:plain

f:id:nekomochin:20180331110406j:plain

あけるとこう。中にスプールがはいっている。

f:id:nekomochin:20180331110338j:plain

板バネ。

f:id:nekomochin:20180331110310j:plain

底にはErnst Leitz Wetzlar Garmanyと刻印がある。いいねぇ。

f:id:nekomochin:20180331110220j:plain

窓を開けた状態で板バネのロックを解除すると分解できる。

真ん中のスプールには、フィルムを突っ込む溝があって、フィルムをいれると、ネジを切られた棒が板バネでフィルムをおさえる。

f:id:nekomochin:20180331105749j:plain

auf,zu

f:id:nekomochin:20180331112240j:plain

これはライカボディの底蓋ですが、このFILCAをつかうための形になっている。

f:id:nekomochin:20180331110147j:plain

こんなかんじ。締めた状態のFILCAのノブが挟まって、板バネはツメでロック解除された状態でボディにはいる。

そして底蓋のロックを閉めると、なかでノブが回って窓があきます。そして撮り終わって底蓋ロックを開けると、窓が閉まって感光しないような状態で取り出せます。よくできてる。

---

f:id:nekomochin:20180331105612j:plain

いれるとこう。

f:id:nekomochin:20180331105645j:plain

オール純正...いいね...

---

f:id:nekomochin:20180331105207j:plain

f:id:nekomochin:20180331105153j:plain

ついでにレンズの写真を撮った。きれい。

---

さて、今回買った純正パトローネFILCAですが、製造番号の刻みがないので製造年がわかりません。1935年には発売されていたようです。ちなみにボディは1938,レンズは1952。

FILCAという名前ですが、これはライカの商品コードです。たとえば50mm外付けファインダーならSBOOI,SummitarならSOOREとかそういうやつです。

また今度つかってみよう。

 

 

 

 

 

E.Leitz Summitar 5cmF2

2ヶ月と1週間ぶりの更新ですね。明日は進級認定会議。

レンズの記事です。作例は最後の方。

---

少し前にライカのスクリューマウントレンズを買いました。

Summitar 5cmF2です。カタカナ表記だとズミターが一番近そう。ズミタールと書いているところもある。

というかカタカナ表記は、「ル」の有無の基準があいまい。ズマール(Summar)にはルがあるのにテッサー(Tessar)はルがない。どっちでもいいけどズミターの方が気に入ってます。

Summarの子供、Summicronの父にあたります。

Summar,Summitar,Summaron,Summicron,Summarex,Summarit,Summiluxみたいな感じで、ライカレンズにはSummとかSummaから始まるレンズが多いですが、これはラテン語の[summa]が由来です。最高の物、という意味があります。

ちなみにHektorとSummarexは、マックス・ベレクおじさんの犬の名前「ヘクトール」と「レックス」から来てるって話があるらしい。

f:id:nekomochin:20180308052744j:plain

 

f:id:nekomochin:20180308052751j:plain


f:id:nekomochin:20180308052749j:plain

 

キャップつき。しかもフィルターもつけてくれた。フィルターは特殊な形のもので、径36.5mm。フィルター取り付けのネジがズミクロンとは違うところに切ってあって、共有できない。フィルター付きはありがたい。

見ての通りの沈胴タイプ。距離計表記はFeet。Mtrはありません。

絞りはF2~16まで無段階で変化します。戦前モデルはF12.5まで。

写真にも写ってるんですけど、製造番号は[Nr.979173]で、1952年製。銘玉ズミクロン発売の前年。

このレンズは1939年から1955年まで、17万本ほど、Nr.487001~Nr.992000まで作られているので、結構後期のもの。

このレンズには「コーティングあり・なし、六角絞り・丸絞り」のバリエーションがあって、このレンズは「コーティングありの六角絞り」です。コーティングは戦後より。

f:id:nekomochin:20180308061553p:plain

レンズの構成図。上がズミター、下がズミクロン

レンズ構成は、4群7枚。コレを改良したのがズミクロンで、1枚目と2枚目が貼り合わせられていません。これによって屈折回数を増やし、そこで収差を補正したがために、あの有名なズミクロンの写り(持ってないから知らんけど)が得られたわけです。

張り合わせられていたレンズを離すと、反射も増えます。

すべてのレンズの反射率が4%(各面の透過率が96%)だとすると、4群7枚は(1-0.04)^8=72%を透過して、入ってくる光の約28%をロスですが、5群7枚だと(1-0.04)^10=66%で、34%のロス。

反射が大きいと、その分フィルムに光が届きにくいので、不利です。(昔はフィルムの感度が低かった)

不利になってもいいのかって感じですが、そこはコーティング技術によって解決します。(それ以前に作られたレンズにはコーティングがない)

コーティングを施すことで、レンズ各面の反射率を下げることができます。これで暗くなる問題は解決。

あと、絞りは六角形なんですが、角を作っているブレードの間に、隙間を埋めるように、弧のブレードも入ってます。バラすと大変。

f:id:nekomochin:20180308052735j:plain

 

ボディに付けるとこんなかんじ。Germany。

 

---

 

f:id:nekomochin:20180308070105j:plain

絞り開放

f:id:nekomochin:20180308070107j:plain

絞り開放

f:id:nekomochin:20180308070117j:plain

たぶんF5.6

f:id:nekomochin:20180308070121j:plain

多分F11

f:id:nekomochin:20180308070124j:plain

f:id:nekomochin:20180308070132j:plain

f:id:nekomochin:20180308070144j:plain

f:id:nekomochin:20180308070148j:plain

f:id:nekomochin:20180308070156j:plain

f:id:nekomochin:20180308070200j:plain

f:id:nekomochin:20180308070203j:plain

この奥への感じいいよね

f:id:nekomochin:20180308070211j:plain

f:id:nekomochin:20180308070329j:plain

f:id:nekomochin:20180308070334j:plain

f:id:nekomochin:20180308070339j:plain

f:id:nekomochin:20180308070344j:plain

f:id:nekomochin:20180308070348j:plain

f:id:nekomochin:20180308070357j:plain

f:id:nekomochin:20180308070359j:plain

f:id:nekomochin:20180308070403j:plain

f:id:nekomochin:20180308070428j:plain

f:id:nekomochin:20180308070438j:plain

f:id:nekomochin:20180308070454j:plain

f:id:nekomochin:20180308070452j:plain

f:id:nekomochin:20180308070457j:plain

f:id:nekomochin:20180308070505j:plain

f:id:nekomochin:20180308070510j:plain

f:id:nekomochin:20180308070515j:plain

f:id:nekomochin:20180308070518j:plain

f:id:nekomochin:20180308070522j:plain

f:id:nekomochin:20180308070528j:plain

f:id:nekomochin:20180308070532j:plain

f:id:nekomochin:20180308070537j:plain

f:id:nekomochin:20180308070732j:plain

これは城崎でとった。絞り開放。周辺のボケがぐるーっと回ってるのが分かると思う。

城崎にもライカ持ってったので、それについてはまた後日。

---

めちゃめちゃたっぷり載せた。

全部フィルムです。C200だったりPRO400HだったりPortra400だったり。

 

絞ると素直に良く映るしすごい。

絞りを開けるとぐるーっと回ったり、にじんだりする。つかってておもしろい。

---

Twitter,Flickrにもあげてますよろしく。

 

twitter.com